生活習慣を見直して、ひざの痛みを抑えよう
自分の体と生活習慣を見直して、ひざの痛みを抑えよう
「健康」と「体重」は、とても深く関係しあっています。特に、脂肪が多い「肥満」は、ひざに大きな負担をかけてしまいます。ひざに強く負担がかかってしまうと、「歩けない」、「動けない」など、普段の生活でも困ることにもなりかねません。まずは自分の体を見直して、元気に動ける体づくりを進めていきましょう。
肥満はひざの痛みだけでなく、色々な「困った」の原因にも!
肥満は、糖尿病や脂質異常、高血圧などの「生活習慣病」になる原因の一つです。また、肥満になると「動きたくない」、「体が重い」と感じて運動不足になりがちで、筋肉が今より減ってしまったり、さらに体重が増えてしまったりします。「自分は何kgくらいがちょうどいいのかな?」と、自分の体重を見直してみましょう。
どのくらいの体重になると「肥満」になる?
「何kgから肥満になるの?」、「今の体重は肥満なの?」と思ったら、BMIで確かめてみましょう。BMIは、肥満かどうかを判断する目安として使われています。健康診断の結果で、見たことがある方もいるかもしれません。
BMIは、体重【kg】÷(身長【m】×身長【m】)で計算します。計算したBMIの数値によって下の表の結果に分けられます。
区分 | BMI |
---|---|
低体重 | 18.5未満 |
普通体重 | 18.5〜25未満 |
肥満度1 | 25~30未満 |
肥満度2 | 30~35未満 |
肥満度3 | 35~40未満 |
肥満度4 | 40以上 |
BMIが25を超えると、平均の2倍以上も生活習慣病にかかりやすくなると言われています。健康のためには、BMIが25以内の「普通体重」を目標にしましょう。また、BMIが22になる体重は、一番病気になりにくいと言われています。元気に生活するためにも、まずはBMIが25以内、できれば22を目指してみましょう。
身長と体重の目安
「計算はめんどう」という方は、下の表で確認してみましょう。自分の身長の一番近いところを見れば、おおよその体重の目安がわかります。
身長 | 標準体重(BMI22) | 肥満体重(BMI25~) |
---|---|---|
150cm | 49.5kg | 56.3kg~ |
155cm | 52.8kg | 60.1kg~ |
160cm | 56.3kg | 64.0kg~ |
165cm | 59.8kg | 68.1kg~ |
170cm | 63.5kg | 72.3kg~ |
175cm | 67.3kg | 76.6kg~ |
180cm | 71.2kg | 81.0kg~ |
食事と運動をバランスよく見直すことが効果的
体重をちょうどいい状態にするには、食事だけ・運動だけではむずかしいものです。食事と運動の両方をバランス良く見直していきましょう。無理に食事を減らしたり、負担が大きすぎる運動をしたりすると、かえって体をこわしてしまうことにもなりかねません。1か月で減らす体重は1~2kgくらいにして、コツコツとがんばるようにしましょう。
バランスの良い食事を「腹八分目」で
食事の基本は、体に必要な栄養を「バランス良く食べること」です。ごはんやパンなどの主食、肉や魚、卵や大豆などの主菜、野菜やきのこ類、海そう類などの副菜をバランス良く食べるようにしましょう。体に必要な栄養素がしっかり取れるようになります。体に良いものでも、食べすぎはおすすめできません。腹八分目になるようにして、「お腹いっぱい」と感じられるように良くかんで食べるのも大切です。
「元気なひざ」を助ける栄養素も意識して取りましょう
骨をつくるために必要なカルシウムや、筋肉をつくるたんぱく質、軟骨をつくるプロテオグリカンなどの軟骨成分などは、元気なひざでいるためには積極的に取り入れたい栄養素と言われています。また、これらの栄養素がしっかりとひざに届くよう、血管がしっかりと働ける状態にしておくことも大切です。血管を弱らせる「脂の多い食事」や「アルコール」などは控えて、元気なひざを手に入れましょう。
ひざに痛みがあるときは、無理せずに軽めの動きから
「ダイエットしよう!」といきなりきつい運動をはじめようとしても、体がついていかずにけがをしたり、長くつづかなかったりします。まずは軽めの柔軟体操や、会話ができるくらいの散歩からはじめてみましょう。お医者さんに運動を止められている場合は、必ず相談してからはじめてください。体が慣れてきたら、少しずつ強めのストレッチや、いつもより歩幅を大きめにして散歩するなど、ゆっくりレベルを上げていくのがおすすめです。