40代から増え始める「変形性膝関節症」とは?

40代から増え始める「変形性膝関節症」とは?

若いときはどれだけ動かしても平気だったひざも、40代を過ぎると痛みを感じる方が増えてくるようになります。年齢を重ねてからのひざの痛みの多くは、「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」と言われています。

40代50代から増える「変形性膝関節症」

ひざは、太ももの骨とすねの2つの骨、ひざの皿の4つの骨が組み合わさっていますが、骨だけではうまく動かすることはできません。そのため、それぞれの骨が直接ぶつからないようにする「関節軟骨(かんせつなんこつ)」や、クッションのように負担を和らげてくれる「半月板(はんげつばん)」などによって守られています。

「変形性膝関節症」は、下の絵のように、年齢とともに関節軟骨や半月板がすり減って、骨と骨がこすれて変形が進み、炎症や痛みが起こる病気です。また、年齢によるものだけでなく、体重が増えたり、運動不足だったりなど、毎日の生活でも悪化すると言われています。特に女性は、筋肉が少なく、関節も小さいことから、男性よりも変形性膝関節症になりやすいことがわかっています。

変形性膝関節症には、外側型と内側型の2タイプがある

変形性膝関節症には「外側型」と「内側型」の2つのタイプがあり、それぞれ発生する原因に違いがあります。

ひざ関節の外側がすり減る「外側型」の原因とは

ひざ関節の外側がすり減る「外側型」は、ひざ関節の外側に負担のかかりやすい「X脚(図1)」の方や、病気やけがなどで起こると言われています。

ひざ関節の内側がすり減る「内側型」の原因とは

毎日の生活の中でも、ひざを曲げたり、伸ばしたりすることはよくあります。これらの動きではより内側に負担がかかりやすいため、毎日の積み重ねによってひざ関節の内側に大きな負担がかかります。ひざ関節の内側がすり減る「内側型」は、年齢を重ねた方や、肥満気味の方、ひざ関節の内側に負担のかかりやすい「O脚(図2)」の方に多いと言われています。

変形性膝関節症かなと思ったら

一度すり減ってしまった関節軟骨や関節が元通りになることはありません。ですが、病院で治療を受けたり、普段からひざに気づかった生活に変えたりすることで、悪化させないことは可能です。ひざへの負担を減らすためにも、「O脚を直す」、「体重減らす」、「軟骨を育てる食事」など、ひざに負担がかかりにくい生活になるよう、見直してみましょう。軟骨は、プロテオグリカンやⅡ型コラーゲン、グルコサミンなどの成分でできていますので、食事やサプリなどで取り入れてみるのもおすすめです。