加齢とともに起こるひざの痛みは、早めの対策が大切

年齢を重ねて、体のあちこちに痛みや違和感がでてきた方も多いのでないでしょうか。特にひざや股関節（こかんせつ）などに痛みがあると、毎日の生活でも困ることがでてきます。痛みや違和感があったら、早めに対処することが大切です。

「年だから」と痛みをがまんしていませんか？

40代以降のひざの痛みは、関節軟骨のすり減りが原因の「変形性膝関節症（へんけいせいひざかんせつしょう）」が多いと言われています。特に女性は、筋肉が男性より少ないうえに、関節そのものが小さいため、ひざにかかる負担が大きくなり、変形性膝関節症が起こりやすくなります。

いったんすり減った関節軟骨は、元通りになることはありません。軟骨がすり減ったままにしていると、ひざの骨まですり減って、より強い痛みになることがあります。「年だから」とがまんするだけでは、痛みがなくなることはありませんので、痛みがあったら無理をせず、まずはお医者さんに診てもらうようにしましょう。

悪化すると、歩けなくなるほどの痛みになることも

変形性膝関節症は、悪化すると症状が変化していくと言われています。

初期

軟骨がすり減って、関節のすき間がせまくなります。

歩きはじめや、椅子から立ち上がるときなど、動きはじめに「あれ？」と思ったり、「ピリッとする」「チクっとする」くらいの痛みを感じたりします。

さらに症状が進むと、階段の上り下りや正座などで痛みを感じるようになります。

中期

さらに軟骨がすり減ると、関節のふちにトゲのようなものができます。また、ひざの中にある関節液に軟骨のかけらが混じって炎症が起き、痛みが強くなります。

しばらく休めば治まっていた痛みがなかなか取れなくなり、強い痛みによって階段の上り下りや正座などが難しくなります。

進行期

すり減りつづけて軟骨がなくなり、骨と骨が直接ぶつかって、強い痛みがでてきます。

しゃがむ、座る、歩くなどの動きも、痛みで出来なくなり、いつもの生活でも困ることが増え、介護が必要となることもあります。

元気な生活には、ひざ軟骨の「元気」が欠かせない

年齢を重ねると、どうしてもでてくる「ひざの痛み」は、ひざの軟骨がすり減ることではじまります。だからこそ、ひざの軟骨をすり減らさずに、元気な状態にしておくことが大切です。毎日の食事や運動はもちろん、体重が増えるとひざ軟骨にも負担がかかりますので、ちょうどいい体重になるように注意しながら、元気な生活を送れるようにしましょう。